兄貴…

 昨日の夜から、兄が私の住むN県J市にやってきた。
この年になってから、兄と私に共通の趣味であるスノーボードをしに来るためだ。
 兄と私は3歳離れているのだが、私たち兄弟を見るとみなさんは「いやぁ〜似てるね〜。」と言われることが多い。自分ではそう思ったことは一度もない。
 しかも、つい最近まで「兄と一緒にされたくない!」という思いを強く持っていた。
何でかなぁ…最近はそんなことを思うことがすっかりなくなった。
 兄は小学校の頃から野球をやってきて、高校生まで野球漬けの人生を送ってきた。その姿を追いかけるように私も兄と同じ高校の野球部に入部し、3年間を過ごした。どこかで「兄貴にできたことを自分ができないはずがない。」という思いが強くあったことだけは覚えているが…(汗)。

今は兄と私では全くちがう道を歩んでいるのだが、そのせいもあるのか、今は競う気持ちよりも、「よく野球漬けの生活からこの職業で頑張っているなぁ」と尊敬の念すら抱かせるような兄である。
大学へ進学し、なぜか野球漬けの毎日から勉強に目覚めた兄。結局、親にかなり頭を下げて博士号まで取得してしまったのだ。高校までの兄しか知らない人たちは「大学で頭でも打ったんじゃないか。」と言うほどの変わりようである。

その真相は兄にしか知るよしもないのだが、今は国の最先端と言われる研究に携わる人たちとともに働いている兄である。
どうやったら、兄がそこに携われるのかと不思議に思っていて、聞いてみると一言「俺はボスに対して積極的に話しかけに言っているからかな。」と言った。兄にとって最大の武器…それは積極的なコミュニケーション態度であるのだ。
どんな人に対しても、自分の思いを話す。
しかも、それを一番にするのではなく、まずはボスと一緒にくだらない話をし、ともに笑う。そして、時には周囲を盛り上げるために芸をする等々をしているだという。周囲を自分という人間を理解してもらう。そのための労力惜しまないというのだ。

 私は約1年前今の指導教官の人間性に憧れて、このゼミに入った。昨日の最終ゼミでお師匠様は「このゼミはハイパーコミュケーション集団の育成」を目的の一つにしていることをお話しくださった。

そう考えると、兄はハイパーコミュニケーションの力を知らず知らずのうちに身に付けているということが分かってきた。
「人とつながるために自分の持ちうる全力を尽くす」…この姿勢が兄の長所なのだろう。
普段兄とはこんな話をすることはない。そして、ブログ上にこんなことを書いているのも兄は知るよしもない(汗)。

院に入って学ぶことで改めて身近な存在のすばらしさに気づくことができた。

今年は「自己開示元年」ということもあり、普段話すことのない自己開示でした。

明日は兄貴とボードに行ってきます。楽しみだな〜♪