飛び込み授業

今日はお師匠様がI市の小学校で飛び込み授業を行うということで同行させていただいた。8号線を海岸沿いに走ると40分ほどでY小学校に到着した。
しかし、このきれいな海岸線を見ながら考えていたことはやはり先の大震災だ。被災してしまった海岸線も震災前はきっとこんなきれいだったんだろうなと感慨にふけりながら運転していた。

授業は5年生の1・2組の児童に合同道徳という形で行われた。まだ新学期が始まって2週間ほど。学級担任ですら、まだ子どもたち実態をつかみながら手を打ち始めるであろう矢先のこの時期に、飛び込み授業をするなんて…さすがはお師匠様。と思いながら音楽室でビデオを準備し、校長室に戻る途中、すれ違う児童すべてに「こんにちは。」と声を掛けてもらった。非常に落ち着いた感じの子どもたちだった。お師匠様に「○○先生ですか?」と声を掛ける子どもいて、すごく人なつっこさも感じた。

さて、授業は「ディズニーランドのキャスト」の話をもとに人を笑顔をさせるために自分ができることは何かを考える授業であった。

この授業で感じたのは、協同学習の新たな一面であった。実はこの授業で先生が発問をすると、数名の児童が関心を引きたくて不適切発言を連発する場面があった。今までの飛び込み授業にはない展開に、お師匠様はどのように対応するのかと思いながら参観していた。すると、やはり「不適切な行動には反応しない」原則どおり、軽く受け流して「それでは、4人組になってグループで相談して下さい。そして、誰が指名されても答えられるようにして下さい。」と促した。グループになった子どもたちの発言に耳を傾けると、やはりまだいくつかの班で不適切発言があった。しかし、発表の時にはすべての班がとてもいい考えが発表されたのだ。
つまり、どれだけ不適切発言をしていてもグループ学習を通すことで、それがふるいに掛けられて、結果的には出てこないのだ。
参観していたhata-sさんや5ル5さんも「これは協同学習の新たな一面でいいね。」と話していた。

今日の授業でもう一つ感じたことは、お師匠様が授業の中で、友達とつながる行動をしていた児童を全員の前でほめていたということだ。しかも、何人も。全体で可視化することで子どもたちに適切な聞く態度がすり込まれる。はじめはあまり聞く態度がよくない子も最後は全員が発言者に体を向けていた。これを続けていけば、彼らはもっと育つであろうと感じた。

今日の授業も本当に学びが多い参観授業であった。今後もいくつかお師匠様の飛び込み授業が予定されている。できるだけ都合をつけて行こう〜っと。